日記



神様ありがとうございます。







つらい一辺倒の恋煩いから解放されるには飲んだくれるしかないなと思い連日阿佐ヶ谷で飲んだくれていたところ、愛する人からの着信に気づかないくらい酔っ払ってしまい死にたくなったのが金曜の夜。直後にかけ直すも繋がらず死にたくなったのが金曜の深夜。愛する人の意味深(わりとネガティヴ)なつぶやきに気が揉めて仕方なかったためドーナッツショップで渾身の恋文を書き上げたのが土曜の朝。エトセトラ。を経て、昨日のお昼に丸ノ内線で帰宅する最中、愛する人から借りた小説の筋にも集中できないまま、夢のような幸福ばかりを感じた。身の程をわきまえたとたん、苦痛が快楽に変わったように思う。



金曜日の夜は本当に会いたかったのだ、と言われて、ありがとう迷惑じゃないよ、と言ってもらえて、切望していたあの場所で眠ることができた。それで十分だ。



「俺はね、ほんとは弱い人間なの。だから強がってんの。強いふりしてんの」

「だったらわたしは、そんな弱いあなたがすきですよ」

「でもほんとにろくな人間じゃねえよ」

「大丈夫です。わたしは、いや、女は強いんですよう」

「そうだなあ。強いね、女性は。だから魅力なんだろうなあ」



愛する人がこのやりとりを覚えていて、いつかどうしようもなく淋しくなったときに、わたしやもしかしたらわたし以外の女性に、甘えてくれるといいなあと思う。