落語

rakugo オルタナティブ vol.2 談笑ダブルス「東京物語」@草月ホール

前座は志らべの「持参金」。談笑「堀の内」、市馬さんの「首提灯」。仲入り後「子別れ」と対談。いちばんの感想はやっぱり談笑もろタイプ、だった。「堀の内」演ってるときのいきいきとした感じは凄く良かったし。声が渋くて上手いので人情噺も技量としてはぜんぜん十分なのだけれど、彼の持ち味や噺の作り込み方から「子別れ」はなんだか物足りなさを感じた。いや、上手いんだけどもね。人情ものはやはり談春ほどのたっぷりした情緒がないと、と思う。もう少し間合いが豊かだったら、とも。少し泣いた。観終わって、Hさんと落語の限定性について改めて語り合う。演劇や映画のように具体的な情報がなにもない中、必要最低限のアクションから観者自身が登場人物や背景を導く、という形態が小説的と言えるのではないか、など。奇遇なことに別のひとから近々談笑に誘っていただいたので、存分に自慢する。