日記





幸福の絶頂を迎えてしまったらあとは死を待つだけだ、とお耽美や格好つけなんかじゃなくて、本気で思う。だからわたしはもうきっと抜け殻なのだ。



ぜんぶで4回、幸福の絶頂を怒涛のように経験した。ただ、4回目の昨日、自分の過ちでそんなすべてを無に帰すことになったような気がしてならない。もしもこれから先も、そんな奇跡のような幸福感が再びあわられるならば、二度と同じ過ちは繰り返さないだろう。縋るように繰り返しそう考えている。



何を犠牲にしても欲しくて欲しくてたまらないものがある。健康も財産も、寿命さえ削ったってちっとも構わないのに、どうすればいいのかわからない。ただ、電話の音だけを待ちわびている。でもおそらく名前の表示を見て、それこそ死んでしまいたくなるくらいがっかりするんだ。